この窓から見える景色

~ 目指すぞ!エッセイスト 60からの挑戦の道 ~

大人のスキル

 

今日起こった出来事を

日記として留めておこう。

 

私は、今日も車を走らせてカフェに向かっていた。

 

片側2車線、中央分離帯のある国道だった。

 

歩道に自転車のおじいさんが倒れていた。

今日は風が強く煽られたのだろう。

 

あっと思っても車を止められなかった。

しばらく走って折り返して戻ってみると、

すでに50代くらいの女性が、おじいさんを後ろから支えて

座らせてあげていた。

 

私は、車を止めて駆け寄って行った。

ほぼ同時に、また車が止まり、40代くらいの会社員の

男性がその車から降りてきた。

 

3人は、おじいさんをどうしてあげたらいいのか

見知らぬもの同士、顔を見合わせ

決めあぐねていた。

でも、なんとかしなければ。

 

おじいさんは、認知症なのかどうなのか、

全く話さない。

首を振って、大丈夫という素振りで、また自転車に跨る。

 

家族がいない、ということはわかった。

私達がとりあえずできたことは、一人で行ってしまわれぬよう

引き止めることだけだった。

 

 

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結局、男性が近くのパソコン教室に車3台止めさせてもらおう

と頼むことを思いついてくださり、そこから話はすぐに

進んだ。

 

パソコン教室の40代くらいの女性の先生の機転で

おじいさんが転んだところを誰も見ていないから

万一頭を打っていてはいけないと、即救急車を呼んで

くださった。

 

おじいさんは、こちらの話はわかるけど、言葉を発しない。

首元に手術の後があったので、怪我か病気の後遺症なのか。

 

おじいさんは救急車が来たので、びっくりして拒んでいた。

でも、救急隊の人に促されて、乗って行った。

 

警察官からいろいろ聞かれた後、私達3人も解散した。

 

 

 

予定通りカフェには行ったが。

 

おじいさんは、話せないで一人暮らしでどうしてるのだろう。

決してやさぐれたような人ではなく、動転した表情でも

どこか深い優しさのある顔立ちだった。

 

今頃どうしているのだろう。

大事でなければいいが。

病院の支払いとか、心配かなぁ。

 

きっと、いろいろご苦労があるだろう。

誰にでも起こりうる、人生の別れ道で

苦労の方を引くことになったんだろうな。

 

 

しかし、私は大人のスキルが全くない。

痛感した。

私は何も出来なかった。

私が一人だったら、あのお話ができないおじいさんより

私が半べそかいていた。

 

一人が好きで家にばかり居て、

社会的な活動を避けて来たんだから。

 

なんか情けない。

 

コーヒーを味わうこともできず

飲み干して店を出た。