キャンセルカルチャー

 

 

先日、Eテレの英語学習番組を見ていて

初めて、この『キャンセルカルチャー』という

言葉を知りました。

 

著名人などの言動を、SNSなどで糾弾し、

放送中の番組を中止に追いやったり、不買運動を起こしたり。

 

とにかくその対象を排除しようとする動きのことで、

2010年あたりからアメリカで問題になっているようです。

 

私が見た番組の中では、

最近の事例をいくつか紹介していました。

 

それらは、日本のSNSの炎上や誹謗中傷のように

ある人の現在の言動に反応するだけではなく、

 

出た杭を叩くように、

10年も前の言動をわざわざ掘り起こして

話題の監督の映画を放映中止にしたり、

 

アカデミー賞の司会者に抜擢されて喜ぶタレントの

昔の決着済みの不祥事を再燃させて引き摺り下ろしたり、

という事例でした。

 

 

 

さてさて、私のブログは

そのようなトレンドワードを深掘り解説ができるような

立派なものではないので、

 

私の身の丈にあったお話をして

読んで頂けたらと思います。

 

 

 

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私は、YouTuberのバイリンガールちかさんが好きです。

900本以上の動画をほぼ全て見ています。

 

登録者のことを『ちかとも』と呼ぶんですが

きっとブロガーの中にも、

ちかともさんは他にもいらっしゃるでしょうね。

 

彼女は、『ちか旅』と称して、世界の国々から

クオリティが高いのに、親しみやすい、旅気分に浸れる

そんな動画をあげる活動をしていました。

 

 

ところが、昨年マレーシアに滞在中、新型コロナウィルス禍の中、

強行帰国したことで、チャンネルは大炎上してしまいます。

 

また、彼女のアメリカ育ちの物言いで

釈明の動画がさらに、火に油を注いでしまったのです。

 

 以後、しばらく活動を休止していました。

 

 

その間

『バイリンガール』というワードをサムネイル

に付けさえすれば、AIが勝手に上位に上げてくれるのか

酷いタイトル(中は見てないけど)の物が

どんどん上がってきました。

 

彼女を叩けば、視聴回数が上がる、そんな空気。

 

 

 

この現象も、キャンセルカルチャーも

事の問題点からは離れてしまっている、

というのが共通点だと思います。

 

ちかさん自身、悲しみの中で、平常心を失って

深く打ちひしがれていたのではないかと、

勝手に心配したのですが。

 

 

彼女が、

強行帰国したことの是非と

外野からの罵詈雑言をひっくるめて

考えてしまうと、

出口を失うと思いました。

 

彼女は、自分の行動について

信頼のおける他者からの賛否については

真摯に受け止めた上で、

 

自分の行動にだけ集中して、判断して、

自分の心の収まりどころを探せばよいよね

と思って応援していました。

 

暴徒と化した人達の問題とは区別するべき、と。

 

 

 

人がネット上で暴徒化する問題は、

社会全体で根本的なところから

取り組まなければならないでしょう。

 

自分が発信したことで大きなウェイブが起こるとしたら

何千何万の人が後をついてきてくれるとしたら

快感なんでしょうね。

 

著名人を引き摺り落とした、大企業を困らす事ができた

人の中の黒い快感が、

判断力や想像力を失わせるのでしょうか。

 

 

番組ではMCの人達が、言論の自由に言及していましたが

その問題とも区別が必要だと思いました。

犯罪まがいな物とも。

 

 

資本主義時代の分岐点として、

人の心への新たな画期的なアプローチが必要だと思います。

 

現代のアドラーユングが現れないかな。

 

 

 

このテレビ番組を見て「この窓」から

思ったことを綴ってみました。

何も建設的でもなく、ごめんなさい。

 

 

ちなみに、ちかさんはもうすっかり元気で

また動画配信しています。

 

  

youtube.com

 

Eテレの番組のURL以下です。

が、残念ながらキャンセルカルチャーの回は見れないようです。

 

https://plus.nhk.jp/watch/st/e1_2021022508040