私の仕事の糧 〜子ども達の成長〜
学習塾を始めて25年。
毎年この3月は、
卒業生が近況を知らせに来てくれる。
お寿司屋さんに行っても、焼肉屋さんに行っても
「あ、先生!」
と大学生になった子達が、
バイト先で私を見つけて声をかけてくれる。
スタバで注文を告げた時、
目の前の、綺麗なレジのお姉さんに
「先生!」と言われた時は
「どなたでしょうか。。。
全くわかりません、ヒント下さい。」
と言いそうだった。
まさに至福の瞬間だ。
大きく立派になってー。
***
子ども達の言葉は、
優しい言葉も、元気な言葉も、悲しい言葉も
清らかだ。
裏に計算がない。
***
A君は、中3の夏期講習から入った。
ダンスが好きで、成績は5段階の2もちらほらの
勉強嫌いだった。
しかし、彼も奇跡を起こした子の一人。
グングン伸びて、2だった教科が4になるという
急成長を複数教科でやってみせた。
短い期間だったけど、濃い時間が過ぎ、
彼は卒塾の時、手紙をくれた。
僕はこの塾に入る前までは
学校の先生達を好きではありませんでした。
でも先生に出会って
僕達にスーパー熱心に教えてくれる姿を見て
学校の先生達も、
自分が真面目に話を聞いたりしていないだけで
本当は、先生のように教えてくれているのではないかと思い
真面目に話とか聞いたら
学校の先生達も熱心に教えてくれていることに気づき
感謝することができました。
彼は、夢を実現させて美容師をしている。
小さい頃から
美容室を営んでいる叔母さんの姿を見て
・年齢に関係なく、いつまでも向上心を持って
成長し続けられる
・髪の毛だけじゃなく、愚痴やお話を聞いて
お客さんに癒しを与えられる
からだと話してくれた。
まだ、シャンプーボーイだろうが
彼のシャンプーなら極上だろう。
勉強できた子も、苦手だった子も
私の記憶の中では、それは個性に過ぎない。
***
学校の成績はボロボロで
ちっとも勉強せず、
なんか義理人情話であいつと言い合ったなぁ
彼は、夢を実現させて、
トヨタのテストドライバーをやっている。
ガンガン勉強して
大学の時英検1級とTOEIC870点をとった子は
ウチのバイトで修行して
高校の英語の先生になった。
東京オリンピックで役に立てるようにと
土木関係で、全国飛び回っている子。
英語通訳でボランティア目指している子。
色々な個性が、生き方があることを
教えてもらう。
***
学校の成績が人生に重要なのか。
それは、樹木のようなものだと思う。
収穫物が成績ならば
土壌も肥料も水も、環境も含めて
大切だ。
それらに感謝し、育てた日々の苦労も
大切な宝物として
人生を支えてくれるのではないだろうか。