永遠のテーマ『不安』

 

 

娘がまだ高校生の頃、よく家族で話題の映画を見に行った。

 

娘の高校生活=陸上 だった。

中長距離で全国へ行けなかった日の、あのラストランは動画のように脳裏に蘇るし、帰宅後の娘の涙にはいっぱい想いがこもっていて、それ以降の娘の人生のテーマになるのだった。

 

我が家の、名作映画の一つに、『ありがとう』がある。

 

 

ありがとう [DVD]

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  • 発売日: 2007/06/27
  • メディア: DVD
 

 

 

阪神淡路大震災で、家族の命以外全てを失った古市忠夫さんが、町の復興のため奔走する中、無事だった自家用車の中にゴルフバックを見つける。古市さんはそこから、還暦を前にプロゴルファーを目指す。

 

私は全編通して号泣だったが、隣に座っていた娘が、堪えきれないくらい泣いてるなと感じたシーンで、思わず娘の手を握った。

 

いよいよ数日間にわたるプロテストに臨む。マイペースで取り組む古市さんは、スコアを落として落胆している若者に声をかける。

 

「あなたは、今大きな穴に足を滑らせたと想像してごらんなさい。しかしかろうじて穴の淵に両手を掛けて助かっている。手を離したら穴の底に転落する。あなたは恐怖心でいっぱいだ。もう身動きが取れない。だったら、いっそその手を離して落ちてみなさい。案外底はそんなに深くないかもしれん。下まで落ちたら、もう一度這い上がってきたら良いじゃないか」

※古市さんは関西弁で、セリフ通り正確ではありません

 

どんなアスリートも、最後は自分の内面にある不安との闘いになる。期待されている。期待に応えられるのか。期待に応えられなかったらみんなはどう思うのか。

身動きのできないがんじがらめな不安との闘いなのだろう。

 

 

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私は、アスリートではないけれど、ブログをやって大切なことを教えてもらった。

 

つい最近の記事まで、私なりに、つけて頂くスターの数に一喜一憂し、読者さんの数が増えた、えー減った、と承認欲求の虜だった。頭ではわかっていても、凹む。

 

一方で、淡々と同じ時間に同じペースで記事を上げられる方や、逆に好きな時に好きなように書いて、読者数にこだわってないんだなぁという方に、すごいなぁとリスペクトはあった。

 

  

目の前に大きな川がある。私が、渡りたい気持ちは間違いない。見ると足場となる石がいくつもある。とりあえず目の前の石に慎重に片足の重心を掛けていく。ぐらつくようなら、別の石にする。たとえ時間がかかっても、渡りたいから、その作業を繰り返していく。決して目先の石にこだわらない。

 

 

ブログをやっていくって、この作業かな、とふと気づかせて頂いた。

数字を上げて頑張りたい人はその石に乗ればいい。交流を深めたい人はこっちの石。内容にこだわってスキルを上げたければこっちの石だ。

 

大事なことは、重心を掛けた時グラつくようなら、あっさりその石をやめれば良いということだ。

数字にこだわることが、私の心を不安定にした。

なのに、ぐらつきながら、その石にこだわっていた。広く見渡したら、大小色々石がある。

 

先輩ブロガーの皆さんとのやりとりや、記事を読ませていただきながら、いろんな石に足を掛けてみて、私が安定して、ブログをたのしめる方法を見つけられた。川を渡ることをたのしめそうだ。

 

 『〜でなければ』と、こだわってしまうと不安を煽ることになる

 

こっちもあるよって、手招きして下った先輩ブロガーのみなさんに心から感謝です。