カラオケの思い出

 

 

なんとなくカラオケに行かなくなって久しい。

コロナのせいばかりではない。

 

ウチのカラオケは、なかなか盛り上がる。

 

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私は子どもの頃から、家族パーティが大好き。

8人の大家族で、お金はない家だったので、誰かの誕生日と言っても、外食もご馳走もなかったけど、そんなこと気にしたことは多分ない。

私は、人数分パーティプログラムを手書きして、夕食までに全員に渡した。時間があれば、飾り付けも楽しんだ。そう、ケーキを焼こうと言う発想のタイプではない。

夕食の誕生日会では、4人兄弟の3番目の私が仕切り、プログラム通りほとんど私のワンマンショーで、ちょっとだけ姉を脇役にして、粛々と進行していく。家族は、はいはい、と付き合ってくれた。

 

 

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一方、主人も4人兄弟。同じ時代に生まれ、同じ時代の歌をうたって育った。日本の西と東、遠く離れて。

主人の兄弟は、みんな歌が上手い。親譲なんだろう。

主人は長男で、歳の近い弟と2人ギターを弾いて、サイモンとガーファンクルをハモる青春だったそうだ。

その頃私も、ギターを弾きながら1人コンサートをするJKで、父に「鶏が首を絞められた声」と、要はうるさいと言う抗議、言われてもお構い無しに、かぐや姫の「妹」とか、高くて鶏が首を絞められたような声を出してシャウトしていた。

 

 

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いつの頃からか、主人の弟が帰省する盆と正月は、家族カラオケが楽しみな恒例になっていた。

なんせ主人と義弟の兄弟デュオは素晴らしい。十八番の「明日にかける橋」はお金を払う価値がある。歌い出す前に「兄貴、上?」「お前、、、、」とか、なんだか軽く打ち合わせしたりしてるのもカッコイイ。

 

あずさ2号」なんかも、もう拍手喝采。2人でテレビに出れる程のクオリティ。

 

コッチも負けてはいられないと、オフコースをはもって対抗しようと、カラオケ大会の帰りの車の中で決起するけど、完成したことはない。

 

 

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私は、人付き合いは苦手だけど、家族が大好き。

 

息子も娘も、TUBEの颯爽とした歌をよく好んで歌っていた。

陸上部だった2人の、青春を駆け抜けるイメージと、練習のキツさと、勝負の厳しさみたいなものがリンクする応援歌だ。

2人が熱唱するTUBEをまた聴きたい。

ゆずの「夏色」は兄妹のハモリの十八番だ。声変わりした兄が、母譲りの鶏が首を絞められた声で高音部を熱唱する。あのハモリをもう一度聞けたら、母は号泣だー。

 

我が家の、カラオケの締めは、「tomorrow」と決めている。家族全員で大合唱だ。

娘の保育園最後の運動会で披露されたダンスの曲。

何度聞いてもジンとする。何度歌っても、元気が出る。

 

 

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息子も娘も巣立って、自分たちの城を築き始めた。

お嫁さんも歌上手、お婿さんも声がイイ。

なんせ孫4歳は、無類のパフォーマーだ。

孫たち、みーんなで、いつかばんちゃんをカラオケに連れて行ってね。

 

 

 

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